HOME > コラム > ㉗『上手な議事次第の作り方』1

会議では議事次第があるかないか質が大きく違ってきます。
今回は、上手な議事次第の作り方を中心に数回に分けて明記いたします。
●議事次第があるとないとでは会議の質は段違い 
かなり地味なテーマに思われがちですが、議事次第があるのとないのでは、会議の質がまったく変わってきます。
ところで、議事次第が何かをご存じですか? 
会議の前に配る『今日の会議はこういうことを話し合います』という通知書です。
同じものですが呼ばれ方はいくつかあり、『会議通知書』や『アジェンダ』とも呼ばれます。 
根本的な話ですが、議事次第がなぜ必要なのでしょうか? 
それは、会議を開く理由を明らかにするためです。 
会議を開く理由を明らかにすることで、以下のふたつのメリットがあります。 
ひとつ目は、主催者側にとってのメリットです。 議事次第を作成すると、「今回の会議では何を話し合って、何が決まればいいのか?」というポイントを、主催者自身が明確にすることができ、会議が迷走しなくなります。 
ふたつ目は、参加者にとってのメリットです。 
会議の前に、「今日の会議はこういうことを話し合うのか」というのがわかれば、会議に向かうやる気も出てきて、会議の中身はより充実します。また議論が脱線しそうなとき、誰かが気づき引き戻してくれます。
以前、議事次第を作っていない企業で、会議術の研修を行いました。
この会社では、『定例会議』というものが、月に一回ありました。 しかし、定例会議で何を話し合うのかは事前には誰もわからなく、何となく集められ、みんなの疲れの色が濃くなったら終了という形式でした。 
そこで研修中、「あなたにとって、定例会議とは何か?」という無記名アンケートを取ったところ、80%の人が「時間の無駄」と回答し、経営者が結果を見て慌てたという事例がありました。 
こんな状況で会議を行っても、それはまさしく時間の無駄になります。 
ですから、会議をする前に議事次第を作り、どんなことを話し合うのかきちんと設計図を描く必要があるのです。
しかし、ただ議事次第を作れば会議の質が高まるわけではなく、押さえておくべきポイントが3つあります。 その3つとは、『目的』、『目標』、『話し合うテーマ』です 
この3つのポイントについて簡単にご説明をいたします。
●ポイント1 『目的』を書く 
議事次第で書く必要があるもののひとつは『目的』です。
『目的』には、集まって話し合う大ざっぱな理由を書きます。たとえば、「この3ヶ月、予想通りに売上げが上がっていないので、どうしたら売上げが上がるか話し合う」というような感じです。 
●ポイント2 『目標』を書く 次に書く必要があるものは『目標』です。
『目標』は、「今回の会議が終わったときには、何が決まっていればいいのか?」という終了条件です。
たとえば「この先3ヶ月間で、過去3ヶ月の売上げよりも20%アップさせるための方策を1つ決める」などです。 ほとんどの企業の会議では、この終了条件が書いてありません。 
「うちの会社の会議、ダラダラ長いんだよねぇ」という場合、『目標』がない状態で会議をしている場合が多くみられます。
●ポイント3 『話し合うテーマ』を書く 
3つ目の押さえるべき要点は、『話し合うテーマ』を決めることです。 
たとえば、上の『目標』で書いた、「この先3ヶ月間で、過去3ヶ月の売上げよりも20%アップさせるための方策を1つ決める」というものが終了条件であれば、『話し合うテーマ』というのは、「過去3ヶ月の販売で、もっと改善できるところはどこか?」、「よりお客さまが喜んでくれるような販売サービスはどんなものか?」、「より売れそうな旬の商品は何か?」など、様々な切り口で話し合うテーマを用意することです。
議事次第に『話し合うテーマ』が盛り込まれていると、参加者も視野を広く持ち会議に挑めるので、議論もより活発化します。 

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